ヲタクに恋は難しいは原作&アニメ大好き人間です
やはり原作やアニメが大好きだった人間からすれば今作は観なくては・・・何か観なくては駄目な宿命を感じてしまったので実際に見てきました。脚本&監督は銀魂や聖☆おにいさんの福田雄一監督。鳴海役を高畑充希、二藤役を山崎賢人、小柳役を菜々緒、樺倉役を斎藤工。キャストに関しては文句無かったですね。
予告編の段階で違和感があまり無かったので、もしかして実写版も大成功になるのでは!と思ってきて視聴してきたのですが、タイトル通りの結果となってしまった訳で。
今作に関しては良かったポイントよりも惜しい・残念だったポイントの方が多いと思うので、そういった感想が苦手な人はこれより先は読まない方が良いです。
それでも大丈夫だよ!という人は「ヲタクに恋は難しい」の感想とレビューを書いていきたいと思います。
”なぜミュージカル映画にしたのか”という疑問が最後まで消えなかった作品
今作はヲタクに恋は難しいながらも「コメディ&ミュージカル」というジャンルになっています。しかしヲタクに恋を難しいというのは原作ミュージカルと全く関係無く、各登場人物がその時の気持ちを歌や踊りで表現します。
基本は成瀬、高畑充希の歌や踊りが多く二藤に対する気持ち、もしくはデートをする時など歌詞をよく聞いてみると成瀬がその時、どのような想いだったのか。良い方向に見れば楽しい音楽と踊りで成瀬、二藤、樺倉、小柳と各々の感情を知る事が出来て、面白いのですが「ヲタクに恋は難しい」というストーリーを見るとハッキリ言ってミュージカル部分は必要無いかな。
ミュージカルの尺が多すぎて樺倉、小柳が登場出番が少なく原作では仲の良い4人組が、ただの会社の知り合いという扱いだったので観ていて残念な気持ちになった。
一般の人が思う「ヲタク像」であって「ヲタク目線」という感じではなかった
アニメオタクだったり、ゲームオタクだったり、声優アイドルオタクだったり。結構登場するオタク達は濃いオタクが多いと思いますが一般人が感じるオタクとは。という内容でその点も残念でしたね。その点は映画向けに作成されていて、仕方ないと思うのですが、オタクを勘違いされやすいような内容なだけに、良い気持ちではなかったかな。
二藤が成瀬の事を理解しようとアニメを視聴して、アニメオタクの部屋にしてみたり。それに対して成瀬は「二藤どうしたの?ヲタクは気持ち悪い」なんて思ったりする場面は「え?そんな事言い出すの?」と原作観ている側としてはモヤモヤしましたね。
部屋を後にした成瀬は「あ、あの時アニメの話をしていたから・・・」と自分の発言を思い出すのですが、その後はミュージカルで成瀬の気持ちを演出しています。うん、なるほど?という感情にしかなれなかった私はもしかしてヲタクでは無いのかも知れないですね(遠目)
様々なパロディ演出によるネタのブッコミは流石福田雄一監督だと思った
残念な事ばかりではなく面白いと思った点もいくつかあります。原作でも二藤と成瀬がモンスターハンターをプレイしているのですが、今作では協賛に「CAPCOM」とあるのでキレイな3Dのリオレウスが登場したり、またエヴァンゲリオンだったり、名探偵コナンネタだったり。
アニメが好きな人がみると「あのネタはなんだったのだろうか」と疑問に思うネタが多すぎると思いますがオタク目線で観ると「これでそのネタを入れてくるのか!」と面白く感じたシーンも多かったです。福田雄一監督作品はEDに何かやってくれるだろうと期待していましたが、期待以上のEDだったのでその点も満足出来た作品でした。
今作を観るのであれば100円レンタルが無料で十分
さて総合的な評価としてはAmazonや他サイトで100円であれば視聴しても良いかなと思える作品です。多分ですがNetflixやAmazonで夏か秋頃には無料で見れる可能性大の予感がしますね。また高畑充希、山崎賢人、斎藤工、菜々緒が大好きで歌って踊っている姿を劇場で観たい!という人にもオススメの作品です。
「ヲタクに恋は難しい」の原作が大好きで、アニメも観た。その2つどっちも好きだったから劇場版気になるという人はオススメしない。映画を視聴していてミュージカルが始まる度に「あれ?これヲタクに恋は難しいだよな?」と私は何度も思いました。
Yahooの評価なども2.4と思いの外高かったのが驚きでしたが、私が付けるのであれば2.0かな。面白かった点が良かったにしても原作部分があまりにも薄いというのは少し残念でした。また今度、アニメでも見返そうと私は心に決めたのでした(完)