前作は想像以上の大ヒット!今作は!?
2017年に公開され想像以上の大ヒットとなった東京喰種。今回はそんな大ヒットのお陰か「東京喰種S」として2作目が公開となりました。今作の期待している点としては、まず月山習を演じる松田翔太がイメージとしてはピッタリという点。
もう一つは今作の脚本を担当している御笠ノ忠治だという事。彼は東京喰種テレビアニメ版シリーズ構成と脚本なども携わっているので東京喰種の事を良く知っているという安心感がありました。
今作は月山と金木が出会ってからのストーリーとなっているのですが、前作の劇場版である程度は話を済ませてしまっているので「月山+オリジナル要素」と思いながら視聴するのが良いと思います。早速ですが今作の感想を書いていきます。
金木くんが大好き過ぎる月山の演技には正直ビックリ
グルメと呼ばれる喰種の「月山習」。本来喰種というのは人間を食べる生物で基本は全部残さず食べるのですが、彼の場合は少し違う。目が綺麗と感じれば目だけ。足が綺麗であれば足だけを食べるので通称「グルメ」と呼ばれています。
そんな月山が目を付けたのが半分人間、半分喰種の金木研。金木から香る独特な匂いにそそられ、まるで一目惚れしたかのように金木に執着するようになります。
そんな月山を演じているのは松田翔太。金木の血が付いたハンカチを何度も何度も匂いを嗅いで興奮するシーンは今作の名シーンと言っても過言ではないでしょう。私としてはクール系のキャラクターを演じている事が多い印象でしたが今回の月山はピッタリだと思いました。
上記でも少し書きましたが今作は「月山習+オリジナル要素」という点。アニメ版で言えば月山登場しからの後は2~3話程度で、どうしても劇場版となると追加要素が必要となってきます。そのオリジナル要素については後々ほど書いていきますが、今作が「東京喰種サイドストーリー月山習篇」と書かれても違和感が無い程、月山がメインの映画となっています。
上映時間は97分と最近の邦画作品の中でも短い方ですが今作を視聴した人はきっとこんな風に思ったのではないでしょうか。「金木くんは!?窪田正孝のシーン少なくない?」と。それほど月山のシーンが多いのです。月山がピアノを弾くシーンや、食事シーン。身だしなみを整えるシーンなど、かなり引っ張っているように感じた。
「東京喰種」という作品として成り立っているので、その点に関しては問題無かったです。
オリジナル要素である「霧嶋董香編」
原作に忠実ながらも私が今作を視聴して「これは駄目だ」と感じた部分。それがオリジナル要素が含まれている董香のシーン。原作の脚本・構成を担当した御笠ノ忠治だと安心していたのですが、これにはヤラれた。
董香と言えば東京喰種では重要と言っても良いキャラクター。喰種ながらも優しい感情を持っていて時に迷ったりするシーンなどもあり、そういった面がファンの間でも好評だと私は思っているのですが今作の董香は終始冷たい。原作では友人が作ったお弁当を無理やり食べたり、肉じゃがを持ってきてもそれを食べたり。
優しい一面が見えるのですが、今作では「私以外の友人作らないの?」と言ったり「いらないと言ってるでしょ!」と悪意は無いにしてもお弁当を床に落としてしまったり。喰種として生きるのであれば人間との関係を絶たなければならないと冒頭で金木に警告するので流れとしては合っているのですが、少しモヤモヤしました。
ラストにはそのモヤモヤは解消されたのですが、それであれば素直に原作通り作成して欲しかったというのが素直な感想です。
前作よりはクオリティダウン、ファンはがっかりかも知れない
全体的な感想を書けば前作ではCGをふんだんに使って戦闘シーンが多く、楽しめたと思うのですが戦闘シーンという意味では後半、それもラストに集中しているのでその点は勿体なかったと。今作のストーリーを見てみると前作が想像以上にヒットしたので「じゃ、続編をやろう!」と作成したのが「東京喰種S」という印象を感じました。
前作の東京喰種で戦闘シーンがある良いシーンをある程度使っているので、月山編ではどうしても月山メインであるような作品になってしまうのも無理は無いかな。また同日公開された「天気の子」や「ミューツーの逆襲 EVOLUTION」。先週公開の「トイストーリー4」など強豪が沢山いたのも運が悪かったのかなと。土日興行収入では8位で天気の子が1位となりましたが、この様子だと劇場3作目は厳しいかな?
パンフレットも購入しました。各キャストのコメントはボリュームがあり読み応えがある内容なので劇場に行った際には購入してみて下さい。これにて映画「東京喰種S」の感想をレビューを終わりたいと思います。
(天気の子も視聴しているので良ければ一緒に読んでみて下さい)
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