ついに最終章へと突入!
末次由紀原作の大ヒットコミックス「ちはやふる」。広瀬すずが主役を努めた「上の句」「下の句」と2部構成で上映されたのが2016年3月19日、4月29日。今作の「結び」はあれから二年後のお話となります。
今作ではオリジナルキャラクターが採用されています。千早のライバルである伊織(清原果耶)。史上最強の名人・周防久志(賀来賢人)が登場します。また新たなキャラクターとして、かるた部新入生の花野薫(優希美青)、筑波秋博役(佐野勇人)。前作から更に豪華なキャスト陣となっています。さて、今回の「結び」のストーリーですが。
瑞沢高校競技かるた部の1年生・綾瀬千早がクイーン・若宮詩暢と壮絶な戦いを繰り広げた全国大会から2年が経った。3年生になった千早たちは個性派揃いの新入生たちに振り回されながらも、高校生活最後の全国大会に向けて動き出す。一方、藤岡東高校に通う新は全国大会で千早たちと戦うため、かるた部創設に奔走していた。そんな中、瑞沢かるた部で思いがけないトラブルが起こる。(映画.com引用)
今作が上映される事を記念しテレビで上の句、下の句が放送されていましたが、カットされている場面も観たいのでTUTAYAにて借りて観てきました。撮影場所として滋賀県が数多く登場するので、そちらにも注目したいですね。早速ですが感想とレビューを書いていきたいと思います。
上の句の感動が再び
上の句を観た際に「ちはやふる」の世界観を上手に引き出せている事に驚きました。最初は撮影場所に滋賀県があるという簡単な理由で観始めたのですが、その完成度は一瞬でファンの一人になってしまう程、良い作品です。
下の句では千早、新、太一。この三人の「関係」を繋げる為に必須な作品です。勿論、競技かるたのシーンも必見なのですが千早は打倒クイーンのため、新はかるたを辞めるという決意。そして太一もA級に上がりたいという気持ち。各々が抱えている問題は別々で時に緊迫したシーンもありますが、こちらも良作と言えます。
「上の句の感動が再び」と書いた理由として約2年ぶりの新作である事。そして上の句、下の句以上に「面白い」と思えました。過去作品よりも面白いと感じた理由として「オリジナルキャラクター」の存在がとても大きかったように思えます。
オリジナルキャラクターである周防と伊織が良かった
原作が存在する映画の中で工夫をしようとオリジナルキャラクターを登場させる作品が過去何作もありましたが、それで面白いと思えた作品は非常に少ないように思えます。なぜならば映画を観ている人の中には原作ファンも多く、世界観を壊されたかのようなガッカリ感が生まれてしまうからです。
しかし今作で登場するオリジナルキャラクターは全くそんな事はない。史上最強の名人である周防は「かるたは面白くない」と強いからこその悩みなのかと思いながら観ると、実はもっと深い悩みがあり、その悩みはただ考えて解決するわけではなく、とても難しい問題です。そんな周防に太一が訪れ、周防自身も変わっていくのが解ります。
太一が悩み苦しんでいる時に背中を押してあげた周防はカッコいいという一言ではなく、無くてはならないキャラクターだっと感じます。
また千早のライバルである伊織もクイーンの座を戦い競技かるたのライバルだけかと思いきや新に恋をしている「恋のライバル」という設定も面白いと感じました。
競技かるたの決勝戦で「負けられんの」というセルフ。それは競技かるたは勿論の事、恋のライバルとしても同じ意味だと解ります。
二人のオリジナルキャラクターが今作更に面白い作品に仕上げているという点は本当に素晴らしいと思います。
太一の葛藤や苦しみが「青春」を感じれた
東大医学部へと進む事を決め、成績を落とす事が許されなかった太一。高校3年生というのは中学から高校へ上がるのとは、また重みが変わってきます。今後の人生へと影響する重要な選択肢と言っても過言ではない。
かるたを続けたい太一ですが両親の反対。そして成績も落としてしまい「かるた部を辞める」と言った太一ですが一番のショックは「新が千早に告白した」という事でしょうか。太一が「千早の為にかるた部を作って入った」というセリフを言うシーン。
千早は新の事が好きだと感じていた太一にとっては競技かるたをやる意味がなくなったように感じたでしょう。そういった葛藤や苦しみは「青春」として切なく感情移入出来るシーンだったと思います。
Huluで上の句、下の句。オリジナルストーリー「繋ぐ」を公開中!
Huluで現在、下の句と結びの間にあったオリジナルストーリー「繋ぐ」を公開中です。ドラマのラストには結びの撮影風景やNGシーンなど結びを観たあとでも楽しめる内容が盛りだくさんとなっています。
Huluは月額933円(税抜)で観ることが出来、2週間の無料トライアルもあるのでまだ登録をした事がないという人は是非登録をしてみてください。
初週の興行収入は4位とまずまずのスタート
また翌日書きますが今週はディズニー最新作「リメンバー・ミー」の公開や「ドラえもん2018 のび太の宝島」「プリキュア スーパースターズ!」と4作品ありました。興行収入1位はリメンバー・ミーで私も観に行ったのですが、さすがディズニーと言える作品です。
今作のパンフレットでは「結び」が公開された事で各出演陣の嬉しさが伝わってくる内容となっています。「Production notes」では撮影時の雰囲気が文章から伝わってくるので、是非読んでみてください。
これにて映画「ちはやふる 結び」の感想とレビューを終わりたいと想います。最後まで読んでいただきありがとうございました。