ピクサー作品としては初となる音楽をテーマにした作品
トイストーリーで知られるリー・アンクリッチ監督が送る今までのディズニー/ピクサー作品とは全く異なる作品となるのが今作「リメンバー・ミー」です。本年度アカデミー賞で「長編アニメーション賞」と「主題歌賞」の2部門を獲得し日本では3月16日に公開されました。
ディズニー作品では「音楽」をテーマにした作品は数多くありますがピクサー作品として音楽をテーマにしたのは初となります。さて今作のストーリーですが。
天才的なギターの才能を持つ少年ミゲルはミュージシャンを夢見ているが、過去の悲しい出来事が原因で、彼の一族には音楽禁止の掟が定められていた。ある日ミゲルは、憧れの伝説的ミュージシャン、デラクルスの霊廟に飾られていたギターを手にしたことをきっかけに、まるでテーマパークのように楽しく美しい「死者の国」へと迷いこんでしまう。ミゲルはそこで出会った陽気で孤独なガイコツのヘクターに協力してもらい、元の世界へ戻る方法を探るが……。(映画.com引用)
今作の主題歌である「リメンバー・ミー」はアナと雪の女王で大ヒットした「Let It Go」を作詞作曲したクリステン・アンダーソン=ロペスが担当しています。今作が「なぜ従来のディズニー/ピクサー作品とは異なるのか」。その点を踏まえて感想とレビューを書いていきたいと想います。
音楽を禁じられた主人公の少年ミゲルが「死者たちの世界」に紛れてしまう
ミゲルの家系は全員「靴職人」という職についているのですがミゲルは「ミュージシャン」になりたいという夢を諦めずにいるのですが、お婆さんは「音楽は呪われている」という言い伝えを守っています。
ひょんな事から「死者の世界」へと紛れ込んでしまったミゲルですが元の世界に戻る方法は「家族から許しをもらう事」という簡単な方法でしたが、死者の世界で出会ったひいひいお婆さんに「二度と音楽をしない」という約束を言われ、ミゲルは「ひいひいお爺さん」で街の伝説であるエルネスト・デラクルスに会って音楽をする許しを貰うため、死者の国で探す事を決めます。
その時知り合った「ヘクター」というミゲルの相棒になるガイコツですが「自分の写真を現世で飾ってほしい」という願いをミゲルに伝えます。メキシコでは「死者の日」という祝日があるのですが、その日に写真を飾って貰えると現世に1日だけ戻れるというのです。ミゲルは許しを貰うため、ヘクターは現世へ戻るために二人は死者の国を冒険する事が今作のストーリーとなっています。
ディズニー/ピクサーでは珍しい「死」というキーワード
私が「新しい作品」と書いたのはディズニー/ピクサー作品で「死」というキーワードを舞台にしているのは新しい試みだと感じました。ディズニーらしい可愛いキャラクターですが登場する多くのキャラクターはガイコツです。
ミゲルが冒険する事になった「死者の国」という先祖たちが住む世界。そういった現世とあの世というテーマで作品を作る事は非常に難しいことです。
一般作品であればそれ程難しい事ではないでしょう。しかしディズニー作品となると「子供も楽しめる作品」にしなければなりません。そういった点を踏まえて私は今作は成功したと思います。カラフルで美しい「死者の国」は観ていて楽しく、ミゲルとヘクターが冒険する場所すべてが明るくなれる。
決して死ぬ事が最後ではない。と気付かされる良作だと言えます。
死んだ後、忘れ去られると「二度目の死」という設定
ヘクターが現世で写真を飾ってほしい理由は「忘れ去られると存在が消えてしまう」からです。これもディズニー/ピクサー映画としては挑戦したと思います。
「二度目の死を迎えてしまう」というセリフは子供ではあまりピンと来ないかも知れませんが、大人は理解出来ます。「忘れて去られる事が二度目の死となる」という設定は大きな冒険だったでしょう。子供向けに設定してしまえばきっと感動が少なくなり、全体がボヤっとしてしまう。大人向けに設定すると今度は暗くなりディズニー/ピクサーらしさが無くなってしまう。
リメンバー・ミーは本当に考えられて作られていると実感したのはその点です。決して子供っぽくなく、大人向けでもない。親子で楽しめる楽しく、時には悲しく。そんな作品に仕上がっていました。
主題歌賞を獲得した「リメンバー・ミー」が映画を観た後、更に素晴らしく
今作の主題歌である「リメンバー・ミー」という歌。この映画を観終わった後、聞くとその歌詞の重さがより一層伝わってきます。現在Amazonミュージックに加入しているとアルバム「リメンバー・ミー オリジナルサウンドトラック」を聴く事が出来るのでオススメです。その他にも様々な楽曲を聴く事が出来るので試してみたいという方はリンクを貼っておきます。
同時上映「アナと雪の女王/家族の思い出」も素晴らしい
リメンバー・ミーのキャッチコピーが「それは、時を超えて-家族をつなぐ、奇跡の歌」なのですが同時上映されたアナと雪の女王/家族の思い出も「家族」をテーマにしています。同時上映作品ながらも22分という長さはディズニー映画としては異例で、それだけアナと雪の女王人気が凄いという事でしょうか。
エルサとアナが歌う「家族の絆」をテーマにした楽曲は二人が同じ歌詞とメロディーを歌う初の歌となります。とても素敵な歌なので是非聞いてみてください。
初登場で興行収入2位。春休みに突入しどこまで伸びるか!?
映画「ドラえもんのび太の宝島」が週末動員数V3と絶好調を記録しています。今作リメンバー・ミーは2位となりましたが、春休みシーズンに突入しどこまで伸びるか期待したいですね。
パンフレットではリメンバー・ミーをより一層面白く見れるコンテンツが盛りだくさんとなっています。その中でも家入レオさんのコメントは本当に良かったです。是非、劇場に行った際に購入して読んでみてくださいね。
これにて映画「リメンバー・ミー」の感想とレビューを終わりたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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