スティーブン・キングの超大作を映画化
ダーク・タワーはスティーブン・キングが1970年から30年もの長い歳月をかけて完成されたまさに彼にとって超大作となっている今作なのですが、スティーブン・キングは以前に話題となった「IT/イット」などで知られる「モダン・ホラー」の第一人者として有名なのですが「ショーシャンクスの空に」「グリーンマイル」などでも知られている小説家でもあります。
さて今作の「ダーク・タワー」は全7部構成となっており英国幻想文学大賞を受賞するなど海外では非常に人気の高い作品となっています。今作の主人公の1人である「ローランド」と仲間たちの旅を描いています。原作とは少々異なりますが、その超大作を映画化したという事で気になっていた作品でした。
ニューヨークで暮らす少年ジェイクは不思議な夢に導かれ、時空を超越する荒廃した異世界に迷い込んでしまう。現実世界と密接するその世界では、世界の支柱である「タワー」を巡り、タワーを守る拳銃使いの戦士=ガンスリンガーのローランドと世界の崩壊をもくろむ黒衣の男ウォルターが壮絶な戦いを繰り広げていた。(映画.com引用)
「ミレニアム・ドラゴン・タトゥーの女」の脚本などで知られるニコライ・アーセルが監督なのも要チェックです。では、早速感想とレビューを書いていきたいと思います。
「塔」を守るという宿命
原作では「暗黒の塔」という名前である、この塔ですがローランドはこの塔を「守る」という役割をしています。原作ではローランドはこの塔を見つけ修復する為に仲間を得ながら捜索するという設定なのですが、そもそもこの塔はどういった役割なのか。
この塔というのは中間世界と現実世界に大きく干渉していて、今作の主人公の1人である少年のジェイクはこの塔や中間世界での出来事。そしてガンスリンガーのローランドの夢を観て絵を描いている場面から物語が始まる。
大人たちは「幻覚だ」「精神障害だ」「セラピーが必要だ」とジェイクを攻め、ジェイクの言う事を聞かなかったのですが、実際に中間世界のゲート観てジェイクは自分は正しかったと確信を持つのです。ローランドと一緒に旅をし塔を破壊しようとする「黒衣の男」を探し倒そうとします。
CGはかなり凝っている
中間世界と現実世界とは別に塔を破壊すると闇の世界からも干渉を受けると話すローランド。詳しい名前は登場しませんが「化物」と言われている生物などは、かなり凝っているように感じます。
ジェイクを追いかけ、攻撃するシーンなどはかなり迫力を感じます。個人的にですが、化物のデザインなどは結構好きなデザインでした。塔も細部までデザインされているのでCGはお金をかけている印象があります。
ガンスリンガーとしてのローランドがカッコイイ!
主人公であるローランドは最後のガンスリンガーなのですが、この世界では「純白<善>」と「深紅の王<闇>」と2大勢力があるのですが、ガンスリンガーは「純白」であるアーサー・エルド王「アーサー王」の末裔で古くから中間世界に存在している「純白」側なのですがガンスリンガーという名前通り銃を使います。
今作の目玉というシーンはローランドの銃撃戦ではないでしょうか。45口径の弾丸を込めるスピードは飛び交うマシンガンよりも早く、心の目で撃つ銃は正確で敵を的確に仕留めます。今作のダークタワーは銃撃戦が非常にカッコイイ。
CGも勿論カッコイイのですが、ローランドのアクションシーンは必見と言って良いでしょう。
主人公の成長が重要の「人間ドラマ」だが原作を知らないと難しい
今作のダークタワーは旅を通して心を閉ざしていたローランドが人間味を取り戻していく「人間ドラマ」のような要素もあるのですが上映時間95分という短さでは凝縮し過ぎて、物足りなさを感じました。
ローランドとジェイクという2人の主人公が成長する姿は解りやすいのですが、もう少し設定を理解して見ると尚良かったと私自身思いました。最後は納得の終わり方でしたが映画を観た人の中には「どういう事だ?」と思った人も多いのではないでしょうか。
アクションが本当にお勧めのダークタワー!
アクション映画としては、優秀だと思います。続編が無さそうな終わり方だったので全7部作を95分に凝縮するというのは、さすがに無理があるのでダークタワーの中でも一番解りやすい「ダークタワーⅠ ガンスリンガー」だったのですが、個人的に上映時間を120分にしローランドとジェイクの絆を深めるシーンがあっても良かったように感じます。
パンフレットを購入しようとしたのですが、まさかの売切れ。元々仕入れ数を少なくしていたようで来週入荷して貰えるようお願いをしてきました。パンフレットは入手しただい追記したいと思います。
これにて映画「ダークタワー」の感想とレビューを終わりたいと思います。最後まで読んで頂きありがとうございました。
(祈りの幕が下りる時。も宜しければ読んでください)