ネイビーシールズの「ならず者たち」
ネイビーシールズを題材とした映画は過去にも多数あります。映画のタイトルのままですがマイケール・ビーン演じる「ネイビー・シールズ」。また「エネミー・ラインシリーズ」や「アメリカン・スナイパー」など様々な作品がありますが、今回ご紹介する映画「ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!」は少し変わった作品です。
1995年、紛争末期のサラエボで大胆な戦略を展開するマット率いる5人のネイビーシールズのもとに、ある日、湖に重さ27トン、総額は3億ドルに及ぶナチスの金塊が眠っているとの情報が入ってくる。この金塊があれば、戦争に苦しむ避難民を救うことができると、メンバーの1人が恋に落ちたウェイトレスから懇願された5人は、金塊を奪取するため作戦を計画。敵陣の真っただ中に位置する水深45メートルの湖から、8時間という限られた時間で金塊を運び出すミッションがスタートする。(映画.com引用)
ネイビーシールズを題材としながらも、コメディ要素を交えている今作。では早速感想とレビューを書いていきたいと思います。
そもそも「Navy SEALs」ってどんな部隊なのか?
その歴史は古く1962年1月1日にベトナム戦争における南ベトナム解放民族戦線にてネイビーシールズは血清されました。SEALsという名前は「SEA(海)」、「Air(空)」、「LAND(陸)」という陸海空の頭文字を取ったものです。
その名前の通り陸海空問わず作戦行動が行え、心理作戦、偵察活動、攻撃阻止、特殊作戦や情報活動など高度な作戦が多く、その作戦遂行能力は非常に高いと言われています。
海軍の中で最も秘匿性が高い部隊で「水のある所に逃げる」という言葉通り、高度な水泳と潜水スキルを持つ。任務は通常2名~4名で行動し小隊は14~16名と構成が決まっています。
今作はやはり「陸海空」の戦闘が必見
戦車や戦闘機、潜水、銃撃戦。まさにSEALsという名前に相応しいアクションでした。戦車を盗み、橋までの道のりを何とか走行し、橋上にて板挟みされ困った後に取った行動は橋を撃ち落とし、戦車ごと川にダイブするというもの。
そういった「ならず者」らしい行動というのは今作の「コメディ要素」として面白いと思えるワンシーンでした。マット率いる5人のチームが巻き起こす騒動に軍からも「問題児」扱いされるシーンもあったりと、今までのSEALsを題材にした作品としては新しい要素です。
今回の鍵を握る「ナチスの金塊」
今回のタイトルにもなっている「ナチスの金塊」という言葉。湖に眠るとされている27トンの金塊。総額3億ドルという金額を奪還するのですが、現在価値に計算すると約1300億円という金額になります(金(999)1gあたり4700円計算)。
これが1995年では最高でも1gあたり1329円となるので約360億円という計算になりますね。実際に「ナチスの金塊」というキーワードはここ3年程よく聞くようになりました。
それはポーランドの田舎町で300トンという金塊が眠ってる可能性がある「黄金列車」の発掘が始まったと一昨年ニュースになりました。推定価格は200億円という、何とも夢のあるじゃないですか。
今回の映画では27トンの金塊を奪われたロシア側への返却。そして紛争地帯の再建に使う事で幕を閉じますが、街全体がお金持ちになると言っても過言ではない額ですね。
リズムが良いアクション映画だった!
戦争映画やアクション映画が苦手という人でも楽しめる作品に仕上がっているのではないでしょうか。コメディ要素も多くあるので、楽しいと思える人も多い作品だと思います。
シリアスなシーンの後、長々とストーリーを引っ張るのではなく、その2分~3分後には問題解決している程リズムが良い作品なので、その点も最近の映画としては珍しいです。
パンフレットではこの映画に関する裏話などが多数掲載されています。SEALsという事もあり水中で撮影をする事が多い作品の中「実は水恐怖症でした」という俳優さんがいたりと、面白い話しが載っているので是非購入して見てください。
これにて映画「ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!」の感想とレビューを終わりたいと思います。最後まで読んで頂きありがとうございました。