累計1億部以上の大人気コミックスを実写化
今作は原作Part4となる「ダイヤモンドは砕けない」を実写化したものになります。コミックスは第29巻~第47巻までですね。週刊少年ジャンプの人気作品であり、少年ジャンプで連載しながらも内容は「大人向け」と幅広い層から人気がある作品と言えます。
特に今回のPart4である「ダイヤモンドは砕けない」はファンが多く、それを実写化するにあたって原作者である荒木飛呂彦さんを約5年にわたり口説き落としたという事から監督である三池崇史さんの熱意が解ります。さて、気になるストーリーは。
美しい海辺の町・杜王町(もりおうちょう)に暮らし、見た目こそ不良だが心根は優しい高校生の東方仗助は、「スタンド」と呼ばれる特殊能力の持ち主。仗助のスタンドは、触れるだけで他人のケガや壊れたものを直すことができるというものだった。一見すると平和に見える杜王町では、このところ不審な変死事件が続発しており、一連の事件が自分とは別のスタンドを使う者たちによる犯行だと知った仗助は、町を守るために立ち上がる (映画.com引用)
では、どのような作品に仕上がっているのか。早速感想・レビューを書いていきたいと思います。
東方仗助役の山崎賢人の演技に注目
正直に言うとビジュアル面に対し映画を観るまでは期待をしていなかった。もっと言えば「この映画はスベる」と思っていたのですが、実際に観てみるとイメージが変わった。
特に東方仗助演じる山崎賢人さんの演技には「原作のイメージを大事にする」という意気込みが感じられました。映画を観るまで、山崎賢人さんのイメージは例えば今年の2月に公開された実写映画「1週間フレンズ」の長谷祐樹のようなキャラクターがピッタリだと思っていたのですが、今回の東方仗助役を演じて、また違う一面が見れたように思えます。
スペインで1ヶ月半の撮影はイメージの為には大成功だと思う
今回の撮影場所はスペインのシッチェスをロケ地としています。原作の舞台である杜王町のイメージが町並みのイメージとよく合っています。原作に登場する大きな館や海沿いの町並みというのは日本で探すのは一苦労だと思う。
仗助と承太郎が出会うシーンはシッチェス近郊のサンペレで撮影され、そして一番大掛かりなシーンはシッチェスの隣町のヴィラノヴァの市庁舎前で行われた雨のシーンだそうです。大型クレーンを3台投入し車高4メートル、全長20メートルの大型給水車を用意するなど準備に一苦労したとコメントされています。
また学校のシーンでは現地の人が学生服を着て生徒役でエキストラ出演しているなど、スペインを感じさせるシーンが数多くありますね。
やはりジョジョと言えば「スタンド」と呼ばれる超能力
やはり「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンド砕けない」で重要なのは「スタンド」ではないでしょうか。今回の実写映画化ではVFXを使用してスタンドを作成しています。
東方仗助が使う「クレイジー・ダイヤモンド」、空条承太郎が使う「スタープラチナ」、片桐安十郎(アンジェロ)が使う「アクア・ネックレス」、虹村億泰が使う「ザ・ハンド」、虹村形兆が使う「バッド・カンパニー」。
これからを制作する上で一番苦労したのは「スタープラチナ」だそうです。人間ぽいけど人間ではない所が難しいそう。スタープラチナは承太郎を演じる伊勢谷友介さんを似せて制作したそうです。
バット・カンパニーで出した兵士やヘリ、戦車などが仗助を攻撃し、その銃弾をクレイジー・ダイヤモンドがパンチで弾き飛ばしているシーンが一番大変だったそうです。
銃弾を弾き飛ばすほどの早い動きに、そしてその早い動きに対して動くオーラのアニメーション。映画を観ながら思っていたのですが、そのシーンは非常に力が入っているのは観て解ります。今作最大の見せ所とも言えますね。
想像していたよりもずっと良い作品じゃないか!
予告編などを観ただけでは映画は評価出来ないという事を改めて実感出来た映画だったのではないでしょうか。以前に観た東京喰種の時も思ったのですが、VFXを沢山使うであろう実写映画というのはやはり不安要素が強いように思えます。
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しかし改めて本編を観てみるとVFXのクオリティも良いのですが、役者さんの熱意が伝わってくるので、観て後悔するという気持ちは無いですね。
今回もパンフレットを購入しました。パンフレットはキャストのインタビューや監督インタビューもあり読み応え抜群なのですが、中でもプロジェクトデザインとVFX制作に関する制作秘話が面白いです。
例えば東方家近くの公園ではアンジェラ岩はバルセロナの女性造形家の人に造ってもらったそうなのですが、セメントが5cmほど盛られていて、とても重く。男10人で公園まで運んだという話しが掲載されています。
今作では「第一章」と題していますが、お客さんの反応が良ければ第四部をすべて制作したいと監督はコメントしています。今回の第一章は2時間という短さですが、それでも上手にまとめられていたのではないでしょうか。続編がいつ公開になるか未定ですが、続編が公開されれば是非観に行きたいと思います!