オレガ、デビルマンダ!
ドラゴンクエストが非常に炎上している中、比較対象となっているのが邦画作品歴史の中でも上位に入る程「酷い作りだ」と言われた「実写:デビルマン」。令和元年に入り、まさかデビルマンと比較される作品が登場するなんて誰が予想出来ただろうか。
「まさに伝説だ」
「こんな映画が存在したなんて」
「罰ゲームの為に見る映画」
「原作ファンは観ないほうが良い」
そんな評価をされながらも何だかんだ皆に愛されているデビルマン。映画評価サイトでは5段階中1.5と評価は過去最低となっていますが、それに追いつきそうなドラゴンクエストが2.1。もうすぐ2.0を下回りそうなので、そこまで酷評されているのであれば逆に気になってくるが、今回は「デビルマン」について書いていきたいと思います。
ストーリー&演技について語るのであれば「駄目or酷」に尽きる
さて今作のデビルマン。まず何が酷いか。最初と最後だけ見れば原作に忠実のように思える作品ですが、冒頭から30分後になると雲行きが怪しくなってしまう。なぜ冒頭30分の間にシレーヌ戦を観せてしまったのだろうか。きっと思った人もいるかも知れない。
私個人的に書くのであれば「ヒーローが存在しない戦闘モノ」「ケンシロウが存在しない世紀末」という感じだろうか。デーモンという存在に恐怖した人間が恐怖し「お前はデーモンだろ!?殺す」と人間同士殺し合う事になるのですが、これも緊迫した空気などは無く「あ、あの人死んだわ」とあっさり終わるので、只々観るだけの作業が続く訳です。
原作観てない人も頭がパニックになり、観た人もパニックになるストーリー構成。何が言いたいのかと書けば今作デビルマンは。
- デビルマンに変身出来るようになる
- シレーヌとの戦いだ
- 人面(ジンメン)とも戦うぞ
- 人間がデーモンの存在に気づきパニック
- 牧村家襲われる
- 怒り狂いサタンと戦う
- 世界が滅びても明、お前の事が好きだ(END)
この流れだけ入れておけば良いんだよね?と言わんばかりのストーリー構成なので炎上した訳ですよ。そしてこの映画はさらに凶悪な武器を隠し持っている。
有名な「演技力」の問題ですが、これが頭一つ飛び出して酷い。個人的に名シーンなのは「あ~俺、デーモンになっちゃったよ」という意外と冷静な明には笑った。
もちろん美樹が殺されてしまったシーンでも「あー・・あー!!」というのは観た人は忘れる事が出来ないでしょう。ストーリー構成の前に「演技」という刀を抜き切り刻んでくる映画というのは中々無いのではないだろうか。演技の部分で言えばお遊戯会の方が断然マシに思えるので、まだデビルマンを観たことが無いという人は、演技だけでも見ることをオススメする。
褒めるべきポイントは勿論ある
2004年に公開されたデビルマン。当時10億円という邦画作品の中ではかなりの金額を投資して作られただけにVFX技術は素晴らしい。「原作漫画の完全実写映画化」と言うだけあって当時のVFX映像の中ではかなり綺麗です。
また東映アニメーションとコラボそいて「T-Visual」と呼ばれる実写×アニメーションを作成されました。そのシーンはジンメンで登場しますが。
1秒も満たないこのシーンのかっこよさは認めざる負えない。その後の「なんで俺を殺すんだよ。デーモン同士は殺し合わないはずじゃねか」とジンメンが語るシーンは少し可愛く思えるのもオススメポイントして入れたいと思う。
他に褒めるべきポイントがあるのかとNetflixで再度視聴したが、私には見つける事が出来なかった。冨永愛のシレーヌ姿は今見ると意外ですね。まぁ、それだけです。
DVDが欲しいという物好きな人は街の中古屋に行くことをオススメする
どうしてもデビルマンのDVDが欲しいんだ!という人は街中の中古屋で100円で売られていることもあるので、そちらで購入する方が良いでしょう。Amazonで585円で売られていますが、Primeで視聴出来るので購入するまでの事ではないかと。
そんな事を言いながらも当時定価でDVDを購入している私としては笑えないのですが、改めて観てみると、やはり伝説と呼べる映画ですね。B級映画を観て「時間を返してほしい」と思うことはありますが「観て後悔する」という映画は中々無いです。
でも、一つ言える事は「え?そんな酷いんだったら1回くらい観てみよう」と思える映画というのはある意味素晴らしいと思うので、その点も褒めるべきポイントでしょう。