クマのプーさんがまさかの実写化
クマのプーさんと言えば全世界で知らない人はいないであろうA・A・ルミンの児童小説であり1926年に発売され1961年に現在のウォルト・ディズニー・カンパニーがストジンジャー(キャラクターライセンス事業の先駆者)の死後、妻から「プー」の商品化に関する使用契約を結び1966年に「プーさん」として初の短編アニメーションを公開しました。
今でも人気の高いキャラクターですが「007 慰めの報酬」「ワールド・ウォーZ」の監督で知られるマーク・フォースター監督とスター・ウォーズシリーズのオビワン・ケノービーや美女と野獣のルミエール役で知られるユアン・マクレガーが大人になったクリストファーロビンを演じます。さて、今作のストーリーですが。
かつて「100歳になっても、きみのことは絶対に忘れない」と約束を交わしてプーと別れた少年クリストファー・ロビン。月日が流れ大人になった彼は、愛する妻や娘とロンドンで暮らしながら、旅行カバン会社のウィンズロウ社で多忙な日々を送っていた。しかし、忙しすぎるゆえに家族との約束も守ることができず、思い悩んでいた彼の前に、かつての親友プーが現れ……。(映画.com引用)
「「美女と野獣」のディズニーが贈る奇跡の物語」というキャッチコピーが印象的ですがどのような物語になっているのでしょうか。早速ですが感想とレビューを書いていきたいと思います。
待ち続けるプーさんと大人になったクリストファーロビン
子供の頃のクリストファーロビンは旅や冒険、100エーカーの森の仲間たちと一緒に毎日を楽しく遊んでいた中、クリストファーも大人の一歩へと寄宿学校に転校する事になりイギリスを離れ仲間たちと離れ離れにならなくてはいけなくなってしまう。現代で言えばボーディングスクールで親や家族から離れ心身共に自立し礼儀・コミュニケーション・規則などを学ぶ学校の事です。
大人になる途中で愛する人と出会い、幸せな家庭を作っていく中、第二次世界大戦で出兵する事になり帰ってきた所で仕事ばかり。いつしかクリストファーの心は乾いていき「仕事中心」の人間へと変わっていきます。
クリストファーも中年になり自分が努めているカバン部署を立て直す為に悩んでいる時、目の前にプーさんが現れ、本当に大事なものが何か。クリストファーロビンが気づいていく事になります。
クリストファーが引っ越した後でも彼が使っていた森の扉で待ち続けていたプーさん。しかし仕事中心となっていた彼の心に少年の心は無く、以前のように接して貰えなく困った表情をします。
とても大切なものを思い出させてくれる
本作を観て一番驚いた事は子供も勿論見れますが、大人になった今観ると今作は様々な事を思い出させてくれるような気持ちになります。プーさんは「大人になる」という事を知らないのでクリストファーが何を言っても「それは風船より大事なもの?」と聞いたりします。その表現にクリストファーはイライラし始め「大人になるという事は大変な事なんだ」というセリフは寂しく思えましたね。
クリストファーロビンも家族を持ちマデリンという娘を持つ事になるのですが自分と同じ道である寄宿学校に入れようとします。作中の中でも「私はお父さんといたい」という娘の気持ちが伝わってくるのですが彼は気づかないのです。
家族が幸せになる為に仕事をしているクリストファーですが妻からの言葉も届かず仕事に行ってしまいます。そんなクリストファーがプーさんや仲間たちと出会ったことにより「本当に大切なものは何か」「自分が忘れていたもの」を思い出す瞬間というのは泣いてしまいました。
”何もしないをすること”の喜びを思い出す
作中で「何もしないをすること」というフレーズ。私は好きですね。何もしない=暇という捉え方もあるのですが、そうではなく「何もしない時間がある喜び」を忘れていると観ていて思いました。大人になると行動範囲が広くなり時間が出来れば、どこかに出かけに行ったりする。
そういった時間も大切ですが「何もしないをすること」の時間に自分が誰と何をしたいのか。今、何が大切なのか。見つめ直す時間が今の現代に必要なんだと。それに気付かされたように思えます。
すべての大人たちへ。是非観てほしい作品です!
是非家族と、今という時間に疲れている大人に是非観てほしい作品です。自分に今何が足りないのか。それが映画観終わった後、見つかるかも知れません。純粋な気持ちで観る大切さを教えて貰えたような気がします。
パンフレットでは今作の撮影場所、そしてプーさんの実写化という事でどういった点に気をつけたのか。パンフレットに掲載されているので是非購入して読んでみてください。
これにて映画「プーと大人になった僕」を観てきた感想とレビューを終わりたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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