近畿地方から送るゆる~いブログ

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近畿地方、主に滋賀県からお送りする雑記ブログです。映画や読書、滋賀県の素敵な観光地からお食事まで様々な事をご紹介したいと思います。

【祝アニー賞受賞・ネタバレ有】酷評のレビューで大荒れ!?細田守監督の「未来のミライ」を観てきた感想とレビューを書いていきます

細田守監督最新作の「未来のミライ」

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「時をかける少女」「サマーウォーズ」「バケモノの子」などで知られる細田守。最近はアニメファンに限らず一般の人でもファンが多い監督となりましたが、今作は3年ぶりとなる長編アニメーション映画作品となります。

 

今作の予告編を劇場で観た際に「これは必ず観に行こう」と決めていた作品なのですが先行上映が終わった後のレビューは大荒れ状態となっています。それは上映後も加速しているのですが・・・。そんな未来のミライのストーリーを書くと。

 

甘えん坊の4歳の男児くんちゃんと、未来からやってきた成長した妹ミライの2人が繰り広げる不思議な冒険を通して、さまざまな家族の愛のかたちを描く。とある都会の片隅。小さな庭に小さな木の生えた、小さな家に暮らす4歳のくんちゃんは、生まれたばかりの妹に両親の愛情を奪われ、戸惑いの日々を過ごしていた。そんな彼の前にある時、学生の姿をした少女が現れる。彼女は、未来からやってきた妹ミライだった。ミライに導かれ、時を越えた冒険に出たくんちゃんは、かつて王子だったという謎の男や幼い頃の母、青年時代の曽祖父など、不思議な出会いを果たしていく。(映画.com引用) 

 

他の方のレビューは置いておき、声優として黒木華星野源役所広司福山雅治など豪華キャストとなっているのも要チェックです。以前から気になっていた作品なだけに実際に作品を観て良かった点、悪かった点などを書いていきたいと思うので、気になる方はこのまま読み勧めてください。

 

ストーリーは個人的に面白いと感じた

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今作のメインとなっている「くんちゃん」と「ミライちゃん」。大雑把にストーリーを説明すればミライちゃんが生まれた事によってお母さん、お父さんからの愛情が少なくなったと勘違いしてしまい、何とかして自分に振り向かせようと泣いたり、怒ったりするが両親は生まれたばかりのミライちゃんの世話で忙しく相手にしてもらえない。

 

そんな時、過去・未来と自分に関係ある人と触れ合い人として、お兄ちゃんとして自覚していく。というのがストーリーとなっています。

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ストーリーも荒れていますが、個人的には面白いと感じました。今作の「未来のミライ」はイメージとして「おおかみこどもの雨と雪」「時をかける少女」「サマーウォーズ」などを足して2で割ったような作品だと思います。

 

タイムスリップ、子供、不思議な世界観、家族の絆。細田守が今まで築いてきた作品の良いとこ取りというのでしょうか。ストーリーはそのように感じましたね。

 

曽祖父の青年時代がカッコいい!!

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声を演じたのは福山雅治。声が渋くキャラクターと合っているのも良かったですが、セリフも深いもので自転車に乗れない場面から1946年と過去に行ったくんちゃんが出会ったのは曽祖父の若かりし頃です。

 

馬を見るのが初めてだったくんちゃんを馬に乗せてあげ「何事にも最初はあるのになぁ」と教えてあげます。そしてお手製のオートバイに乗り駆け抜けながら「どんな乗り物だってコツは同じだ。遠くを見るんだ」と教えてくれる姿は渋くてカッコいいですね。

 

また1946年の雰囲気を出す為に空を白っぽくデザインされています。戦後間もない横須賀の雰囲気を出す為に監督が決めていた事のようで、この世界観は私としても好きなシーンの1つとなりました。

 

くんちゃんの成長と育児の大変さを見届ける作品

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過去・未来と行ったくんちゃんは様々な人と出会い、成長していくのですが、くんちゃんが人として成長する姿が今作のテーマだと思うのですが、大人側から観てみると「育児」が目に入ると思います。

 

くんちゃんが生まれた時はお母さんが育休を取ったというシーンがありますが未来ちゃんが生まれた時、お父さんがフリーランスになる時だったのでお父さんが育児と家事の両立をする事となります。当初はどうすれば良いのか解らないお父さんでバタバタするシーンも多くあり、お母さんは子供に怒っているシーンが目立ちます。

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作品内でお母さんが「男の人って育児には興味無いものだと思ってた」と話すシーンがありますが、子供目線で観た時は「くんちゃん」。大人目線で見た時は「両親」に共感出来る部分が多いのかも知れません

 

今作を観ていて、どうしても主人公の1人であるくんちゃんに目線がいってしまいますが、両親に目を向けると今作の見方が変わってくるので、それは面白いと思います。

 

酷評の理由は解るが、総合的には酷評するまでもない普作

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酷評の理由は作品を観てみるとすぐ解る。「くんちゃんが子供の中でも酷い甘えん坊」という事。自分が納得出来ないと泣いてしまうシーンなどは見ている人にストレスを与えてしまったのではないかと思います。しかしそれを踏まえて総合的に見ると5段階のうち星1つになる。という作品ではないと思う。

 

中には「ストーリーが解らなかった」と書いている人も多いですが、そこまで難しい作品では無かったと感じますね。子供~大人までもが観れる作品です。

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パンフレットではデザインコンテンツや各声優を担当した俳優さんのインタビュー。そしてProductionNoteでは今作を作成する上で、どのような雰囲気作りにこだわったのか。そういった点などが掲載されているので、是非ご覧ください。

 

これにて映画「未来のミライ」の感想とレビューを終わりたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

追記:アニー賞:アカデミー賞長編アニメーション部門ノミネート

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今作未来のミライがアニメーション界のアカデミー賞と言われる「アニー賞」で日本人初となる「長編インディペンデント作品賞」を受賞しました。私個人的にレンタルして再度じっくり見ましたが海外と日本のレビューに大きな違いがあったのは「家族」というテーマが評価高かった事。

 

今作の映画は細田守監督のお子さんがモデルとなっているプライベート作品ですが、子供目線で描かれている作品は大人だけではなく、子供に観てほしい作品だといという声が海外で多かった事です。日本で酷評だったのはストーリーや子供など様々な点で叩かれていましたが、私は公開された際に見て上記でも書きましたが、それほど酷評する作品ではなかったと思います。

 

少し話を戻しテーマが「家族」という細田守監督のプレイベート作品ですが「万人受け」という作品ではなく私は昨年公開されたペンギン・ハイウェイに近い雰囲気があると思います。子供をテーマにし1つ1つ謎を解き明かす。ペンギン・ハイウェイは大人びた子供ですが、未来のミライは本当に子供目線なので小さなお子さんと見て「子供の成長はとても早いものなんだ」と感じる作品としては良作だと思います。

未来のミライ (角川文庫)

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