そもそもVRっ何?っていう人へ
VRという言葉は聞いたことがあるが「VR」って何?という人もいると思います。VRとは「バーチャル・リアリティシステム」の事でVRヘッドセットをかぶるとプレイヤーの360度。全方向に3D空間の映像を作り出すシステムの事です。また独自のオーディオシステムによってその場にいるかのような音を経験出来ます。テレビやニュースなどで観たことがあるという人も多いでしょうが簡単に書けば「存在感、体験感」と2種類経験出来るという事ですね。しかしそんなVRが売れていないというニュースがありました。
VRが売れていない理由は何?
VRが売れていない理由として「THE WALL STREET JOURNAL」が次の記事を投稿しています。
調査会社スーパーデータ・リサーチによれば、VRヘッドセットの販売額は2016年に14億8000万ドル(約1640億円)に達した。同社は2020年にその額が126億5000万ドルに達すると試算しているが、ゴールはまだまだ遠い。予想販売額は下方修正されたものだが、それでもここまでの伸びを見せるか疑問は残る。
ヘッドセットの価格が高く、VRコンテンツが少ないことに加え、販売されている製品の質や、「乗り物酔い」になりそうだとの指摘が多いのだ。その中でも「単純に興味がない」と答えた人は、最多の約53%に達した。仮想ではない現実は、なかなか厳しい状況だ。(THE WALL STREET JOURNAL引用)
単純に興味がないという人が53%もいるという事にかなり私としてはビックリしていますよ。私の予想では「価格が高い」という理由が1位だと思っていたのですが、まさか興味ないという解答が1位だとは全く思いもしなかった。
VRに全く興味がないという人が多い理由
VRに全く興味がないという理由として単純に「体験出来る場が少ない」という事が大きいと思う。都内などであれば体験出来る場所は多いでしょうが、地方に行くとVRを経験する機会などまず無いです。現在でもありますが「スマホで気軽にVRが体験出来る」という商品が話題となりました。
価格は1200円と低価格ながらもVRを経験出来るという事もあり話題となった商品ですが、この商品はVRが経験出来るというよりは「VR体験版」と言った方が良いかも知れないです。VRのポイントは「存在感と体験感」と書きましたが、この装置の最大のデメリットは音。そして映像のクオリティーがどうしても低くなってしまうという点。「これで満足した」という人も多いでしょうが、実際に数万円以上のVR装置を使って観る世界観は非常に面白いです。
iPhoneが発売された時の事を思い出してほしい
iPhoneが発売された当初を思い出してほしいです。私はiPhone3GSからiPhoneを使用していますが当初のiPhoneは日本で売れるとは思われていませんでした。
- iPod Touchに電話機能が付いただけ
- 大きすぎて片手で操作しにくい
- 指で操作するのは斬新だけど流行る訳がない
- 国産携帯の方が性能良いのでAppleなんて誰が買うのか
- 女性には全く売れないデザイン
そんなiPhoneが今ではiPhoneシェアの世界第一位は日本で70%もあります。iPhoneが発売された当初はAppもほとんど無く「ミュージック」「電話」。そして遊び程度のAppだけでしたがiPhone4が発売され一気にシェアを拡大したのです。iPhoneが売れた理由の1つとして「iPhone3G・3GS」を持っていた人がAppを開発しシェアを拡大したのも理由の1つですが「デザイン・コンセプト」が時代に合ったのが一番大きな理由でしょう。今でこそ誰でも知ってるAppleですが「パソコンメーカー」という認識だけだった昔が今では懐かしく思えます。
iPhoneから学ぶVR事業
VRが売れない理由として一般の人に親しみやすいコンテンツが無いに等しいからだと思います。iPhone3Gが発売された時購入したのはApple信者と珍しいものが好きな一部の人だけでした。それは現在のVRも変わらないとは思う。しかし決定的に違う事は「iPhoneは一般の人にも楽しめるコンテンツがある」が「VRは一部ユーザーに楽しめるコンテンツ」という事。VRの一番身近な機器として「PS VR」があります。
しかし「PS VR」が売れる層というのは当たり前ですが「PlayStation4」を持っているユーザーという事。「VRをやりたいのでPlayStation4を購入しよう」というユーザーは少ないです。PlayStation4を持っているユーザーでさえPS VRのお値段は約70000円もする。きっとiPhone3Gが現在と同じ価格の100000円以上であれば売れていなかったでしょう。一般向けか一部ユーザー向けか。この違いは大きな違いであるという事がよく解ります。
VRが売れていなくても大ヒットしている市場
VRが売れていないというニュースがありますが売れている市場もあります。それは「DMM.com」のVRコンテンツ。
2017年5月現在で70万本以上販売し売上は月間1億円以上。1本で5000万円売り上げたアダルト作品があるほど。VRを持っている人はDMM.comから気軽に購入する事が出来ます。アダルト作品に限らず一般作品も数多くありますね。
バラエティ、アイドル、ドラマ作品まで数多くのVR対応作品があります。その中でもアイドル作品やバラエティ作品の多さは素晴らしいですね。男性だけではなく女性向けのVRコンテンツもあります。月間1億円以上という市場の大きさは無視出来ないですよね。「360度の全方位映像」という解りやすいのも売れる理由だと思います。
VRで期待出来る医療分野
VRで期待出来る分野は「医療」だと私は思っています。まず思いつくものは手術シュミレーション。現在はどこまで開発が進んでいると思いますか?解りやすいYouTubeがあるのでご紹介したいと思います。
Virtual Reality in Medicine: New Opportunities for Diagnostics and Surgical Planning
まず手術シュミレーションの大きなメリットはシュミレーションを行う事によって出来るだけミスをしない手術が出来る事。勿論人体を知り尽くしたプロですからミスも少ないでしょうが、より一層ミスを防ぐためにVRを使ったシュミレーションが大事だと語っています。
まずVRを使って患者さんの3Dモデリングを見ます。この際に手術に関係ない臓器をオフにする事によって、どこが悪いか把握しやすいようにします。
このようにフィルターを通すことによって断面図にする事も可能。どこが悪いのか、スキャンするイメージでしょうね。
断面図のモードからMRI写真に変更も出来ます。こういった医療関係にいたってはVR事業はかなり期待出来るのではないでしょうか。その他にも。
- 錯覚による痛みの緩和
- 精神疾患患者の理解(統合失調症など)
- リラクゼーション効果による鬱軽減
- VRで海の映像を見させ子供たちの注射による痛み緩和
上記のものは一部ですが医療関係に関して言えばVRによって進展する可能性が大きいように感じます。一般向けではありませんが、こういった事業にVRが必須となってくる日は近いかもしれません。
まだまだ認知が低いが可能性は無限大
VRの認知はまだまだ低いように思えます。ネットを利用している人は「新しいものが好き」という人が多いのでVRについて興味を持っている人が多いかも知れませんが、まだまだ世間では認知度は低いですね。上記であげた内容はまだまだ一部で今後、どのように発展するかは解りません。可能性は無限大と言って良いでしょう。VR事業が今後どのように発展をしていくか私は非常に楽しみです。