近畿地方から送るゆる~いブログ

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近畿地方、主に滋賀県からお送りする雑記ブログです。映画や読書、滋賀県の素敵な観光地からお食事まで様々な事をご紹介したいと思います。

『映画』こんな小栗旬観たこと無い!?「人間失格 太宰治と3人の女たち」を観てきた感想とレビュー!

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太宰治の代表作の一つである「人間失格」。その誕生秘話を太宰を中心として女性3人の関係を描いたオリジナル作品を「さくらん」「ヘルタースケルター」「ダイナー」の蜷川実花監督が映像化されています。

 

今年の7月に主演藤原竜也で「ダイナー」が公開され、その2ヶ月後に「人間失格」とは超ハイペースと言えますね。

 

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太宰治を小栗旬。太宰の妻である津島美知子を宮沢りえ、太宰の愛人である太田静子を沢尻エリカ、同じく愛人の山崎富栄を二階堂ふみ。その他に三島由紀夫を高良健吾。坂口安吾を藤原竜也。読んだことはなくても、名前は聞いたことがある!と思う作家が数多く登場すると思います。今作の主人公である「太宰治」も名前は知っていても読んだことがないという人も多いのではないでしょうか。

 

私もすべて読んだわけではないですが有名な書はある程度読んだので今作の映画は非常に楽しみでした。早速ですが感想とレビューを書いていきたいと思います。

 

そもそも太宰治の”人間失格”ってどんな話?

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葉蔵という主人公の「幼少期~青年期」までの手記であり葉蔵自身が振り返ってみた時に「恥の多い人生」で「人間失格だ」と振り返ります。酒、女、薬に溺れ最後は脳病院へと収容される主人公ですが、この作品がなぜ数十年愛されているのだろうか。

 

この人間失格という作品を読んでみると酒、女、薬と現代でも男が駄目になる事が書かれている。その他に寂しさや絶望など人間が感じるマイナス思考であり当たり前の感情が上手く表現されているのが「人間失格」という作品です。

 

言うのであればこの作品は「理解」するのではなく「共感」という感情の方が読んだ後感じることが出来ます。太宰治が感じた人間としての闇の部分。それは時代が変わっても皆が共感出る感情の為に未だ尚再販しては大ヒットとなっている作品です。

 

小栗旬がよくオファーを受けたね!と思える程絡み合う太宰と女たち

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今作は太宰治のヒット作の一つである「斜陽」が出来上がる前の話からとなります。舞台は1947年頃でしょうか。この頃に太田静子(沢尻エリカ)と出会い日記を借りる事によって太田静子を題材とした「斜陽」を発表すると大ヒットとなる。


斜陽の内容としては没落した貴族をテーマとしており、この内容は太田静子の日記、そして太宰との関係などがよく解る内容となっています。太宰は結婚していながらも、太田静子との間に子供が出来ています。そのお子さんは太田治子で現在でも小説を書かれているので聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。

 

今作の「人間失格」では3人の女性が登場しますが前半の30分程は女性との絡みシーンばかりですね。映画では「斜陽」から「死」までが描かれているので太宰治の女性関係がこじれた時代でもあります。

 

監督が蜷川実花という事もあり女性監督なので女性のプライド、信念、恨み。演じた宮沢りえ、沢尻エリカ、二階堂ふみの凄さも素晴らしいですがその演技の魅せ方は男性監督には出来ないシーンだったと思います。

 

”太宰治ファン”から見るとどうなのだろうか。

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私は太宰治ファンという訳ではないですがある程度、太宰治のヒット作を読みドキュメンタリーなども観た。そんな私が今作を「太宰治を題材にした映画としては」と聞かれるのであれば太宰治の斜陽~死までを描きながらも、太宰治の凄さというのだろうか。

 

勿論、ヒット作を出し結核という病に侵されながらも小説を書き続けた姿勢や女性関係など。上手に描かれていますがもう少しR15指定であれば絡みのシーンだけではなく、もっとドロドロにしても良かったとは思った。

 

自分の体を切り刻むように、すべてをさらけ出して書く。どんどんぶち壊すんだ!と言うのであれば「太宰治という人物はこんな人だったのか」と嫌悪感を抱くほど作成して欲しかったと思います。

 

虹川美香の世界観が好きであれば観るべき!

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蜷川実花らしい花を使った演出なども多く、彼女のファンであれば観るべき作品だとは思います。個人的に冒頭から病気に倒れるまで小栗旬の体型が驚く程細くなっていたのですが後から調べてみると10kg減量したそうです。

 

登場するキャストは豪華で、全員惹き込まれる演技だったのでその点も満足でした。

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パンフレットは特別版を購入しました。通常パンフレットよりも300円程高いだけなので、特別版の購入をおすすめします。ここだけの未公開写真が掲載されているので小栗旬ファンの人は是非手に入れてください。

 

今週は「記憶にございません!」も視聴したのですが、今作とどちらかを薦めるのであれば「記憶にございません!」とおすすめします。個人的に映像美で言えば「人間失格」をおすすめしますが、内容は賛否両論なので難しいですね。参考になれば幸いです。

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人間失格 (角川文庫)

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