エイリアン誕生の秘密が明らかに
前作である「プロメテウス」の続編になる今作ですが「エイリアン誕生の秘密」という事ですが1979年に公開された映画「エイリアン」のプロローグとなると作品です。前作プロメテウスを観ていない人は少し理解出来ない部分もありますが、今作を観た後、プロメテウスを観ても大丈夫な作品です。さて、気になるストーリーですが。
滅びゆく地球から脱出し、人類移住計画を託された宇宙船コヴェナント号には、カップルで構成された乗組員が搭乗していた。やがて人類の新たな楽園となるであろう未知の惑星にたどり着いたコヴェナント号だったが、そこには想像を絶する脅威が存在していた。その恐怖を目の当たりにした乗組員たちは、命からがら星からの脱出を試みるのだが……。(映画.com)
では、早速感想・レビューを書いていきたいと思います。
エイリアン誕生秘話が明らかに
1979年公開された「エイリアン」はSF映画ファンの間では未だに人気の高い作品です。実際に私もBD-BOXを購入するほどエイリアンは好きな映画なのですが、今回はエイリアンが”なぜ誕生したのか”が舞台になっています。
前作の「プロメテウス」を観た人は映画冒頭で気づいたかも知れませんが、エイリアンコヴェナントでもアンドロイドであるデヴィットが登場します。
前作を観た感の良い人は察するはずです。「あ~また今回もデヴィットがキーパーソンになるのか」という事に。エイリアン誕生秘話のメインとなる人物がデヴィットなのですが「滅びゆく人類は滅びる運命だったのだ。エイリアンの存在こそ進化と言える」とデヴィットが語ります。
このデヴィットが後々登場するエイリアンの生みの親という事になります。彼が実験を行いエイリアンを進化させ、進化したエイリアンは独自の進化で皆さんの知っているエイリアンへと成長します。すべての元凶は「デヴィットだった」という事ですね。
やはり知っているエイリアンの姿を見ると興奮する
プロメテウスでは「太古の昔、人間のような姿をした巨人」という設定が登場し、皆さんが知っているエイリアンの姿が登場するのは映画の中盤~ラストと前フリが長かったのですが、今作はプロメテウスの続編。
冒頭から知っているエイリアンの姿が登場するので「これこそエイリアンだな」という気持ちになります。エイリアンコヴェナントで登場するエイリアンは「ネオモーフ」という名前があるのですが黒い微粒子が体内に入るとそこで急速に成長し体内へと出ていきます。
皆さんが知っているエイリアンは「ゼノモーフ」と言いエイリアンコヴェナントでは中盤~ラストに登場する「成体」ですね。「ゼノモーフ」というのはエイリアン2でゴーマン中尉が「ゼノモーフ(観たことのない変形するもの)」と説明しており、それが今作でも呼び名となっています。
過去の「エイリアン」を超える期待よりも「理解」する
エイリアンコヴェナントを観た時に正直に書けば過去のエイリアン作品を超えるようなドキドキ感は味わうことはないと思っていました。それは前作であるプロメテウスを観た時に思ったことは前作、今作は「超える期待よりも理解する」という事が重要だと思ったのです。
例えばプロメテウスで登場した「エンジニア」と呼ばれる存在は今作でもつながっていますが1979年「エイリアン」でミイラ化した遺体の一部が登場します。全長は4.5メートルの大型ヒューマノイド(人型生命体)「パイロット」「スペース・ジョッキー」と呼ばれていましたが、当初はエイリアンの被害者だと思われていましたがプロメテウスで人類の創造主であり生物兵器としてのエイリアンの開発者だと判明します。
過去作と照らし合わせて見るとプロメテウス、コヴェナントと続く作品としては面白い作品に仕上がっていると思います。
エイリアン誕生の話としてはもう少し欲しい所
プロメテウス、コヴェナントと観た後に納得出来る部分も多かったですが、やはりもう一声欲しかったですね。例えばプロメテウスとコヴェナントの間には空白の10年間があるのですが、その空白の10年間はサラっと流されてしまっています。
もう少し個人的にはデイヴィットがどのような実験をしていたのか詳しく描写してくれた方が面白みが増したように思えます。
さてパンフレットですが作品の解説などが詳しく掲載されています。コヴェナントを観ただけでは解らなかったという方はパンフレットを購入された方がより一層理解出来る事だと思います。
エイリアンとしての恐怖感、ワクワク感は少なめでしたが過去作品に繋がる部分が多かった為、納得出来る作品ではありました。過去のエイリアン作品が好きな人は今作の「エイリアンコヴェナント」も楽しめる事だと思います。これにて映画「エイリアンコヴェナント」の感想・レビューを終わりたいと思います。