近畿地方から送るゆる~いブログ

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近畿地方、主に滋賀県からお送りする雑記ブログです。映画や読書、滋賀県の素敵な観光地からお食事まで様々な事をご紹介したいと思います。

【映画・ネタバレ有】劇場版「昼顔(2017)」を観てきた感想とレビューを書いていきます!-衝撃の結末に誰もが驚く事間違い無し-

あの昼顔の続編が劇場版で帰ってきた

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6月10日公開された「昼顔」を早速観てきました。ドラマが放送していたのは2014年7月。そして今回の劇場は約3年ぶりとなる続編で、物語は3年後が舞台となっています。さて、気になるストーリーですが以下の通り。

不倫関係に陥った主婦の木下紗和と高校教師の北野裕一郎は、北野の妻・乃里子によって引き離され、紗和と北野は別れを決断した。あれから3年。夫と離婚した紗和は、海辺の町でひとり静かに暮らしていた。大学の非常勤講師となっていた北野は、講演のため、ある街を訪れた。講演中、客席の中に紗和の姿を見つけた北野は言葉を失ってしまう。再びめぐり会ってしった2人は、どちらからともなく逢瀬を重ねていく。 (映画.com引用)

 ドラマの続編ですが「ドラマを観たことがない!」という人はYouTubeにてドラマダイジェストPVが4:57秒の長さですが公開されています。


「昼顔」ドラマダイジェストPV+予告

映画館に行く前にでもこのPVで復習してから観に行くとより一層「昼顔」が面白くなると思います。では、早速ですが感想・レビューを書いていきたいと思います。

 

ドラマの舞台から3年後

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木下紗和(上戸彩)は3年前、北野裕一郎(斎藤工)とダブル不倫をしてしまい破綻したあと紗和は友人、家族を失い1人で海沿いのある街で暮らしていた。3年が経ち裕一郎を忘れてようと新しい生活を始めようと海沿いのカフェで働きはじめ、慣れない土地で戸惑いながらも懸命に生きていこうする紗和。ある日、紗和が見た一枚のチラシに見に覚えのある名前の名前が目に入る。

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チラシの講演には「ホタル」そして講師には「北野裕一郎」と書かれていた事に戸惑う紗和。しかし3年前に「会わない、話さない、連絡しない」と証書にサインをした紗和だったが講演に参加し裕一郎と目があってしまう。お互いに戸惑う中、講演会の最後に「三浜自然の森へ立ち寄る」と言った裕一郎の言葉を信じ、先回りし裕一郎を待つ事にした紗和。

 

出会ってはいけない2人が出会う

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その時はニアミスで終わってしまった紗和だったが「三浜自然の森」で再度裕一郎と再会する事になる。2人は「これは独り言」とお互い「心配していた」「もう会えない」といった心境をいい、2人でホタルを探し一日が終わる。ただそれだけの時間が幸せだった。しかし、そんな幸せは続かなかった。

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裕一郎の行動に疑問を持った乃里子(伊藤歩)に2人が行動しているところを見られてしまう。そのままビジネスホテルで話し合いをする紗和と裕一郎、乃里子だったが紗和は「ごめんなさい」と言い残し部屋を飛び出してしまう。乃里子の制止を振り切り紗和を追いかける裕一郎。

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追いかけた裕一郎は紗和に対し「今回は信じて欲しい」と一言残し紗和を見送るのだった。それから数ヶ月後、裕一郎と紗和はアパートで同棲を始める事になる。裕一郎は「三浜自然の森」で観れるホタル観測に夢中になり、それを見守る紗和。

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2人は結ばれた後、紗和から「まだ裕一郎さんから好きと聞いてない」という言葉に裕一郎はある決意をする。そんな中、紗和と裕一郎が住んでいるのは小さい海沿いの街。2人の噂は小さい街に広がっていく事になる。カフェのオーナーである杉崎(平山浩行)に不倫関係である事を打ち明けるようになるが杉崎はそれが面白くなかった。

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そしてある日の朝「仕事に行ってくる」と出かけた裕一郎だったが大学から送られてきた休暇申請書のFAXを観た紗和は嘘をつかれた事に対してショックを受けていた。「今日は飲み会があるから遅くなる」と言い残し出かけた裕一郎を付けた紗和が観た光景は乃里子と楽しく運転する裕一郎の姿だった。

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裕一郎と乃里子の姿を観てショックを受けながらもバイトに行った紗和は周囲がよそよそしくなっている事に気づく。杉崎のホームページに載せる写真を手伝っている時に「不倫関係をバラしたのは自分だ」と衝撃の告白を聞かされる事になる。

 

杉崎は自分の奥さんは死んだと紗和に話していたが実際は不倫をして自分の部下と家を出ていったことを紗和に告げた。「周りを不幸にしているのにお前は自分の事ばかり心配している」と腹を立てている杉崎を背に泣きながら海から逃げるように帰る紗和。

紗和は周囲の反応や裕一郎の嘘に怒りを感じ自分に黙って乃里子と会っている事を責め、2人は喧嘩してしまった。

 

ラストは誰もが驚く結末

 翌日、紗和は乃里子に会いに行き、乃里子が車椅子に乗っている姿に驚く。乃里子は階段から落ち怪我をしてしまったので裕一郎に助けて貰っていたと言った。乃里子は「最後に1つだけお願いがあるの」と言ったがそのお願いとは「今後、私と裕一郎は講演で会うかも知れない。その時は裕一郎と呼んでも良い?」と聞く乃里子に紗和は「嫌です」とハッキリ答えた。乃里子は「負けたわ、北野くんを宜しく」と紗和に言って見送り2人の誤解も解けた。裕一郎は覚悟を決め、結婚指輪を購入し籍を入れることを決意する。結婚式はホタルが観れる「三浜自然の森」で挙げようと誓いあった。

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そして紗和はバイト先で「ご迷惑をおかけしてすみませんでした」と最後の挨拶をする事に。午後から買い物に出かけ魚を購入している際にバイト先にいた絹江(黒澤あすか)に会う。絹江が「ちょっと付いてきて」と言った先で待っていたのは杉崎だった。杉崎は「申し訳なかった」と頭を下げ、紗和も「ごめんなさい」とお互い謝罪をし、その後絹江に地元の祭りに誘われる紗和。

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一方、裕一郎は乃里子から離婚届を貰う為に会いに行く。帰りまで送っていくという乃里子の言葉に甘える裕一郎だったが、帰り際に「裕一郎」と呼ぶ乃里子の顔は段々と曇っていく。もう裕一郎と呼べなくなる事が嫌だと感じた乃里子が本来送るはずの駅を通り過ぎる事に。「やはり三浜まで送っていく」という乃里子の顔は険しく「私の方があなたを愛しているのに」と裕一郎に質問しながら車のスピードを加速させていく。その質問に裕一郎は「ただ紗和が好きなんだ」という言葉を最後にガードレールから崖へと車は落ちていった。

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乃里子は助かり裕一郎だけが亡くなった事に対し絶望する紗和。事故後退院した乃里子に会いに行き「指輪を知らない?」と聞くと「知らない」とはっきり言う乃里子。投げやりになった紗和は線路に寝転がり自殺しようと考えるが紗和の手にホタルが止まり、飛び立っていくが。その際に星空が写るのだが、その星空は裕一郎と「三浜自然の森」で一緒に見た星空と似ていた。その星空を見た後、紗和は間一髪でホームに登り助かる事になる。

 

その後、紗和は裕一郎との間に子供が出来ていたと知り「神様は私をまた強くした」と呟いた。1年後、三浜自然の森の川で遊ぶ子供達の姿が写る。子供の中にメガネをかけた子供がいるが、その子供が百葉箱から本来、裕一郎が渡すはずだった指輪を見つける。近くにいた麦わら帽子の女の子にソッと指輪をつけ物語は終わりを迎える。

 

3年前とは比べ物にならないほど成長した上戸彩

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3年前にドラマを演じた時にはすでに結婚していましたが、現在は30代になり大人の女性の演技が上手になったと思えます。特に今回の昼顔のような不倫をテーマにした作品でありながらも「喜怒哀楽」が作品を通じてここまでハッキリと伝わるのは素晴らしい演技だと言えます。今回の役を演じる際に以下のようなコメントをしています。

「女優という仕事の捉え方が変わりました。昔は、自分の人格じゃないものを演じる女優という仕事が大嫌いで。ウソつきって思っていたんです。でも今は、演じる意味やおもしろさみたいなものもわかってきましたし、いい意味で、みなさんの期待を裏切っていきたいと思います」(Yahooニュース引用)

 

女優復帰作となる今作ですが、復帰作にふさわしい演技だったのではないでしょうか。

 

TV版には無かった「不倫」の”悩み”

テレビで放送する以上、やはり視聴者を意識して作られているせいかTV版の昼顔はどうしても「不倫=罪」というイメージを視聴者に植え付けようとする内容でしたが、今作の昼顔が「不倫=罪」というイメージだけではなく、不倫をする事によって誰が傷つくのか。そして不倫をした2人が乗り越えなければならない場面が上手く描かれているように思えました。

 

今作であれば2人が乗り越えなければならないのは「周囲」「乃里子」の存在。特に裕一郎は既婚者な訳ですから乃里子の存在は2人にとって、とても大きいものだと思う。紗和が乃里子に会いに行ったシーンというのはインパクト大だと私は感じました。こういった不倫をテーマにした作品というのは誰かが悲しみ、喜びと一方的な感情で終わりますが紗和が手に入れた幸せだけ乃里子が不幸になっている描写はなんとも言えない気持ちになりました。こういった描写は貴重だと思います。

 

最後の子供は紗和と裕一郎を連想させる良いシーンだと思う

最後のシーンでメガネをかけた子供と麦わら帽子をかぶった女の子が写るが、昼顔を見終わった後は「メガネ=裕一郎」「麦わら帽子=紗和」と連想出来るアイテムだと連想する事が出来ると思います。この場面で本来ならば・・という回想シーンから紗和と裕一郎を使わなかったのは映画を見終わった後だと正解に思える。

 

裕一郎が治した百葉箱が劣化し壊れている場面も写るが、時代の流れから壊れたという事も解る。メガネをかけた男の子と麦わら帽子の女の子は紗和や裕一郎と違い、また違う道を歩み出すような雰囲気を感じました。

 

断トツで女性観客が多い作品となった昼顔

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今作の客層を観ていると断トツで女性が多いように思えます。TV版「昼顔」の時もそうでしたが女性が好きな作品かもしれませんね。

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映画を観た人によって「不倫」に対する考え方を様々かも知れませんが今回の昼顔を観て思う事は沢山あると思います。ただ1つ言える事は「現在いる大切な人をより一層、大切にしたい」と思える作品ではないでしょうか。これにて劇場版「昼顔」の感想・レビューを終わりたいと思います。