何気なく見ている価格も「儲け」のカラクリがあった
よく原価◯◯円という言葉を聞きますが実際に仕入れる側でない限り原価を気にする事というのは少ないですよね。商品を取り扱っている以上は原価を知る必要がありますが私は今までそういった仕事に就いたことがないので解らなかったのですが今回はそんな「原価の価格」について知ることが出来る「価格と儲けのカラクリ」という本を買ってきたので早速感想を書いていきたいと思います。
- Part1:鉄板業界から探る「価格と儲けのカラクリ」
- Part2:縮小業界から探る「価格と儲けのカラクリ」
- Part3:価格破壊が激しい「儲けのカラクリ」
- Part4:意外においしい「儲けのカラクリ」
- Part5:今さら聞けない「儲けのカラクリ」
全5パート。全191ページからなる1冊です。原価とはWikiによると。
原価とは、特定の目的を達成するために消費される経済的資源を貨幣で測定したものである(材料費意外の費用も含まれる)。
このように書いてあります。よくあの商品は原価◯◯円だから何千円もする商品を売っているのは高すぎる!詐欺だ!と騒いでいる人がいますが、この本を見れば「価格と儲けのカラクリ」が解るかも知れません。では早速書いていきたいと思います。
原価を知る事は非常に面白い
皆さんも1度は食べたことがある「ハンバーガー」。この原価というのは120円のハンバーガーの場合ですと。
- パン:12円
- 肉:18円
- 野菜:10円
- ソース:8円
合計で48円となっています。差引き72円から人件費、諸経費、家賃、減価償却費、水道光熱費、営業利益。となります。基本外食産業というのは原価率を35%越えると赤字になるそうなのですがハンバーガーは43%で赤字になっています。なぜ儲ける事が出来るのか?という疑問なのですが実は「サイドメニュー」にカラクリがあります。
よくハンバーガーを買いに行くと、ついついセットメニューを頼んだりしてサイドメニューも頼んでしまいますよね。サイドメニューの原価は以下の通りです。
- コーラS 93円:3~4円
- 珈琲 M:143円:5円
- フライドポテトMサイズ 239円:30円
これを見ると珈琲とコーラにいたっては原価率3~4%程しかないのでハンバーガーをカバー出来てしまいますね。こういったカラクリが解るとハンバーガーショップのチェーン店がどんどん増えているのは解るような気がします。
また私は吸っていませんが「たばこ」の話。たばこの税収は年間2兆5000億円という大産業なのですがタバコ屋の粗利益率はたったの10%というのが驚きです。たばこの価格構成なのですが以下の通りです。
- 消費税:31.85円
- 小売店マージン:約43円
- たばこ特別税:16.40円
- 地方たばこ税:122.44円
- 国たばこ税:106.04円
- 製造コスト:約110円
これはたばこ一箱430円という計算なのですが430円の内260.33円は税金という事になりますね。「たばこを吸っている人は高額納税者だ」という言葉は事実という事が解ります。
色々調べてみるとおもしろいと思うよ!
原価を知って「詐欺だ!」という事ではなく、実際には製造コストや人件費なども加えての値段という事を知ってほしいという事がよく解りましたね。商売をやってる以上はボランティアでやっている訳でもなく、商売人も生活がかかっていますからね。
モノの「原価」について調べたいと思った時には今回の本はとても勉強になりました。実際には商品だけではなくお店やあの企業のちょっとした秘密まで書いてあるので話題作りとしては良い1冊だと私は感じました。気になった方は是非買ってみてくださいね!