近畿地方から送るゆる~いブログ

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近畿地方、主に滋賀県からお送りする雑記ブログです。映画や読書、滋賀県の素敵な観光地からお食事まで様々な事をご紹介したいと思います。

【映画・ネタばれ有】松坂桃李主演映画「不能犯」を観てきた感想とレビューを書いていきます-次々起こる事件に目が離せない-

松坂桃李主演映画:不能犯

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2013年から「グランドジャンプ」にて連載を開始した「不能犯」が早くも実写映画として上映中となります。松坂桃李主演、沢尻エリカ共演で映画化されたのですが、今回のタイトルである「不能犯」というフレーズ。通常「犯罪」というのは必ずしも証拠や証言などが存在し「逮捕」に繋がるのですが「不能犯」というのは犯罪が実現する可能性が極端に低い状況における容疑者を「不能犯」と読んでいます。詳しくは後々書いていきたいと思います。では、今作のストーリーですが。

 

都会のど真ん中で連続変死事件が発生し、現場では必ず黒スーツの男が目撃されていた。その男・宇相吹正はSNSで「電話ボックスの男」と噂される人物で、とある電話ボックスに殺人の依頼を書いた紙を貼ると実行してくれるのだという。彼に狙われた者は確実に死亡するが、その死因は病死や自殺、事故など、いずれも殺人が立証できないものだった。警察はようやく宇相吹の身柄を確保して任意聴取を始める。宇相吹の能力にベテラン捜査官たちも翻弄される中、女性刑事・多田だけが彼にコントロールされないことが判明し……。(映画.com) 

 

 「不能犯」がどのような展開で進んでいくのか。早速ですが感想とレビューを書いていきたいと思います。

 

「不能犯」とは一体何なのだろうか?

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「不能犯」については冒頭で少し触れましたが「犯罪が実現する可能性が極めて低い状況における容疑者」なのですが例を上げると「呪い」などが解りやすいと思います。

 

「人を呪い殺す」という呪詛と呼ばれるものですが、丑の刻をして相手が死んだとしても「殺人」とは出来ないのです。なぜならば「呪詛によって人を実際に殺すことは明らかに不可能だから」とされています。未遂犯と不能犯への境界線は未だに確たる定義はされていませんが、今作では「マインドコントロール」。すなわち「思い込み」で人を殺す能力を持っているのが松坂桃李演じる「宇相吹正」。

 

この「思い込み」の例を上げると目隠しをした状態で「今から熱した鉄の棒をあなたの腕に押し付けます」と言った後、実際には冷たい鉄の棒なのですが火傷をした後が残ったりなど、そういった「思い込み」で人を殺せる能力を持っている「不能犯」が今作のキーポイントとなっています。

 

連続して起こる「不能犯」による犯行に目が離せない

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原作コミックでは1話完結の話しが多いですが今作は原作コミックの内容を上手に繋げて作成しています。近年では稀にみるほど、多くの登場人物が死んでいくのですが、原作コミックを読んでいた私としては納得のストーリーではないでしょうか。

 

沢尻エリカ演じる多田友子。原作では登場しないオリジナルキャラクターとなっていて、原作では男性刑事となっています。この多田友子が宇相吹を追いかけ、選択を迫られていくスピード感はコミックのは無い面白さがありました。

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そして「不能犯」に殺人をお願いすると正しい殺意ではない場合、依頼した人も死ぬ設定があるのですが今作を映画で初めて観たという方はホラー要素も少し含まれており、宇相吹よりも依頼した側、殺される側の「人間的な怖さ」に驚いたのではないでしょうか。そういった場面もよく再現されているので是非観ていただきたいと思います。

 

松坂桃李演じる「宇相吹正」の不気味さが素晴らしい

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以前にも松坂桃李の出演していた映画「ユリゴコロ」の際にも少し書きましたが、松坂桃李の演じるキャラクターの幅というのは素晴らしいと思います。

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 今作では「不能犯」を演じている訳ですが、今作では不気味な微笑みを演じる際に監督から「ニタァ」と「ニヤ」の違いを指示されたとか。あまり口角を上げて笑ったことがないという彼が鏡の前で練習し、監督が「ここは”ニタァ”だね」と指示されて助かったそうです。今作を観てまた新しい「松坂桃李」を観れたという方は非常に多いのではないでしょうか。

 

誰もが持つ”心の闇”がえぐる作品

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例えば今作では「不倫」「誤認逮捕」「嫉妬」「妬み」「憎しみ」。そういった誰もが持つ感情で「もし殺してくれる人物がいるのであれば」という設定が”恐怖”と感じます。実際には「人を思い込みで殺せる」というのは私も存在しないと思っているのですが、仮に実在したとすると本気で願う人が後を経たないだろうと思います。

 

原作を読んでいた際にも思ったのですが「心の闇をえぐる作品」というのは実写化する事によって更に生々しいものとなりますね。ジャンルは「サスペンススリラー」とありますが「ホラー」も要素があると思います。

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パンフレットでは各出演陣のコメントや原作者、作画のコメントなど数多く掲載されています。やはり松坂桃李と沢尻エリカのコメントは「不能犯で苦労したポイント」などをコメントしているので是非購入して読んでみてください。

 

これにて映画「不能犯」の感想とレビューを終わりたいと思います。最後まで読んで頂きありがとうございました。

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 (今週は羊の木も感想を書いているので是非ご覧ください)

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