主演・岡田准一による「海賊と呼ばれた男」が12月10日より公開
今回の海賊と呼ばれた男は「永遠の0」のチームが再集結して作られました。永遠の0も良かっただけに今回の映画も期待を持って劇場に行きました。
そもそも原作の「海賊と呼ばれた男」も発売当初に読んでいてストーリーは知っていたのですが読んだのは2012年の時。もう4年前という事で詳しい内容などは忘れているので劇場で観る事が新鮮でしたね。
- 岡田准一
- 綾瀬はるか
- 吉岡秀隆
- 染谷将太
- 鈴木亮平
- 野間口徹
- ピエール瀧
- 小林薫
- 光石研
- 堤真一
- 近藤正臣
- 國村隼
豪華キャスト陣による今回の実写化。原作は上下と二巻構成になっていて映画も2時間25分と長い作品となっています。あの分厚い2巻をどのように映像化したのか。次からは感想を書いていきたいと思います。
激動の時代だからこそ行動しなくてはいけない男たち
海賊と呼ばれた男というのは主人公の商売をする行動がまるで「海賊のようだ」という表現をしているのですが時代は1945年。終戦直後という事もありこれからの日本がどうなっていくのかと途方に暮れている時に主人公である国岡鐵造が「愚痴をやめよ。愚痴は泣きごとである。亡国の声である」「日本には三千年の歴史がある。戦争に負けたからといって大国民の誇りを失ってはならない。すべてを失おうとも、日本人がいるかぎりこの国は必ずや再び立ち上がる日が来る」と訓示を述べるのです。
国岡鐵造は「将来、誰もが石油を求める日が来る」と信じて行動するのですがまさに「男の姿」を劇中でみました。現代だとなぜ働くのか?という質問に対して「食うため」「働く義務のため」と答える人が多いでしょうが作品の時代、すなわち終戦直後の日本というのは「働かなければ餓死する」という考え方です。
それが作品を通じてよく伝えるのが凄く上手だと感じた。
ただちょっと惜しい部分もある
最初に書いたとおり原作は2巻構成で映像化する際にどようにするのか?と思いながら観ていたのですがやはり足りないように感じました。これに関して言えば惜しいかな。
2時間25分という長さでも伝えるべき事は伝わりのですが例えば田岡商店と石油メジャー・パシフィックスとの業務提供が決裂した後、作品ではすぐ日承丸完成するのですがその間の話が無い。もっと言えば所々間のストーリーが無いので私としては原作を読まないで劇場に観に行った方が良いと思います。
日章丸事件は本当に良く再現してあるなと思った
作品に登場する日章丸がイランに出向して大英帝国相手に真っ向から喧嘩を売るシーンがあるのですが実際に1951年に起こった事件でした。
当時のイランは第二次世界大戦後は大英帝国から独立していたのですが当時世界最大と推測されていた石油資源は大英帝国資本の元にありイラン国庫にも国民にも利益が回らない状況。
日本は第二次世界大戦後、大英帝国や米国などの連合国による占領を受け、占領終了後も両国と同盟関係にあるために独自のルートで石油を自由に輸入する事が困難であり、それが経済発展の足かせとなっていた。イラン国民の貧窮と日本経済発展の足かせを憂慮した出光興産の出光佐三はいらんに対する経済制裁に国際法上の正当性は無いと判断し極秘裏に日章丸を派遣する事を決意するのであった。wiki参照
この事件をテーマにした百田尚樹さんはリーマンショック後、東日本大震災後の日本が「100年に1度の大不況」というのは違うなと思ったそうです。海賊と呼ばれた男を読んで再び自信を取り戻して欲しいとコメントしています。
モデルとなったのは出光興産社長、出光佐三さん。
明治から戦後にかけての実業家で石油元売会社出光興産の創業者です。実際に出光佐三さん人間性と言いますか「人間尊重」「大家族主義」といった何よりも人を大事する人だという事が解ります。
出光佐三さんの名言で「世の中の中心は人間ですよ。金や物じゃない」と当たり前のようですが今の世の中には一番大事な言葉のように思えます。
年末は海賊と呼ばれた男を観に行って欲しい
私としては現在働いている人に見て欲しいです。もしくは何か目標が無くなってしまった人。悩み、苦しい時があっても諦めらない大切さが解る作品だと思います。
またパンフレットには各出演者のコメントの他、劇中に登場するCGやセットなどの話も数多く載っています。
映画の冒頭シーンで東京大空襲の映像が流れるのですが、そのM23アダプターの投下、作動をVFXで作った解説など細かい部分までパンフレットに載っているので劇場で観た際にはパンフレットも是非買ってみる事をオススメします。
さて、最近は毎週のように映画を観に行っていますが来週はアノ映画を観てきます。
(ヒント:あの映画のスピンオフ!)
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