西島秀俊×西田敏行のダブル主演によるコメディ映画
原作は今野敏による任侠シリーズ第二弾の「任侠学園」となります。原作は読まずに映画だけの視聴となるのですが今野敏の作品は2010年に「このミステリーがすごい!」で14位となった「同期」を読んだことがあります。
そんな今回の任侠学園では主演として西田敏行×西島秀俊による「任侠映画」というから面白くない訳がない。西田敏行はVシネマにも出演しているのですが西島秀俊が任侠映画というのはイメージ出来ないですよね。今年公開になった「空母いぶき」でも主演を演じたりと最近はテレビにも引っ張りだこで観ない日は無いと思える程。
任侠学園の宣伝もお金をかけているイメージですが今回のストーリーは「カタギには迷惑をかけない」という義理人情に熱い昔気質のヤクザが経営不振になった学校を再建するというストーリー。なんでも困った人を助けてしまう阿岐本組長(西田敏行)と組長に振り回される組の代貸である日村誠司(西島秀俊)が振り回される事となります。
その他に伊藤淳史、葵わかな、葉山奨之、池田鉄洋、佐野和真、中尾彬、白竜など豪華キャストとなっています。それでは早速ですが感想とレビューを書いていきたいと思います!
任侠コメディというジャンルは「コメディ」として有りなのか?
永神組組長(中尾彬)が阿岐本組長に相談するといつも経営破綻しかけている会社を「何とかしてくれないか」と頼みに来る。そんな永神組長から距離を置くように行動していた日村だったが留守の間に事務所に来られ「頑張ってくれ」とお願いされる事となる。
ヤクザながらも指定暴力団として警察からは目を付けられていない阿岐本組は「カタギには迷惑をかけない」というルールがあり事務所がある街では慕われている存在のように思えます。しかしヤクザが学校を再建となるとコメディとしてどうなのだろうか。
そんな事を思いながら見ていたのですが「任侠」という程、Vシネマのようなシーンは無くコメディ要素の方が強いので気軽に楽しむ事が出来る作品だと思います。ヤクザと知りながらも慕ってくれる学生や日村の生き様を見て考え方を変えてくれる人物も。
どちらかと言えば仲間由紀恵が演じていた「ごくせん」のような感覚でしょうか。ストーリーを一通り観た後では「素直に面白い映画だったな」と思ったので観てよかったと思います。
日村と阿岐本組長の昔気質な発言に心打たれる
コメディで笑う要素も多い今作ですが「ヤクザが学校を再建する」という話でヤクザ×学生というありえない組み合わせながらも「1人の大人として」として話をしてくれる組員達。今作で生徒が学校のガラスを連続で割るという事件が起こった時もヤクザとしてではなく、1人の大人として注意をする阿岐本組長はかっこよかった。
日村によって変わっていく沢田ちひろ(葵わかな)も最初は自ら行動したり、考えなどもマイナス方向や自虐的になりがちでしたが徐々に自分の感情を表に出し前に進み出す姿には青春ドラマのような感動がありました。ヤクザだがヤクザになるまでの経緯などを聞き心境の変化がある学生は「任侠学園」でした出せない演出なので、そちらのシーンには注目して観て欲しいと思いました。
今どき珍しいラストは「NG集」が必見!
映画を観終わった後、始まるのはまさかのNG集でした。映画を観終わった後なのでついつい映画館で笑ってしまうようなNGばかりで面白かったですね。あまり見ることが無い西田敏行や西島秀俊のNG集が沢山あるのでファンの方は必見です!
映画で笑えて、その後エンディングでNG集を出してくる映画というのは最近では少なかったので個人的に嬉しいです。ラストのNGシーンというのはついつい見てしまいますからね。最初から最後まで楽しめる作品だったと思います。
沢山笑う事が出来る任侠コメディ!お子さんと一緒でも平気です。
多少の暴力シーンはありますがテレビのサスペンス系などよりは暴力シーンは少ないのでお子さん連れて視聴するのも大丈夫だと思います。視聴していた年齢層を見てみると比較的高めではありますが、若い人もそれなりに多かったので、老若男女楽しめる映画だと思います。
パンフレットでは各出演陣のコメントが掲載されており、それも読んでいると面白い内容ばかりだったので今作を見て面白かったという人は是非パンフレットも購入する事をオススメします。今回の感想はここまでとなります。最後まで読んで頂きありがとうございました。